201311141706おれのトラ猫(後編)第2巻 オコゲ参上!!

2012年旧正月が過ぎて、市場も校庭もすっかり変わった。朝っぱらから肉屋さんの売り台に、すでに2~3匹の野良犬が尻尾を振って処理した後の肉の切り屑と骨を待っている。いつもなら、これは大白と市場組の権利なんだけど。また市場通りのその反対側にある屋台のスープの出しに使う骨を待っているのも野良犬である。猫たちは完全に駆除されてやむなく、ヒサシの上で待機している。これはどうしようもないことだ。動物の勢力バランスは動物自身に委ねるしかないと思う。猫たちは団結しないとこの辺で生き抜くのには難儀である。もっとも彼らに餌をやる人間は数少ないから、乳牛も大白もいなくなった今はもう痩せて衰える一方。

凹は乳牛が大白から保護して空き地に連れてきた猫である。おれがここに移り住んでる前のことだけど、乳牛の前では凹はいつも従順している様子から判断してすごく忠義心のある猫ちゃんだなとつくづく思う。大白と豬喵のような猛者の前でもまったく怯むことなく対抗してきた。しかし覇気がないのは確かである。猫衆をリードする何かが欠けてる。市場と校庭の猫たちは縄張りがなくなって合体したのに、その実力は固めることなく、逆に衰える一方。

お正月の間に3匹の黄色野良猫が野良犬に追われて、凹と小可愛は感知して助けに行ったけど、遅すぎてもう事終わってる。血だらけのファンタがやられた。残りの2匹はファンタの子供。薬屋の奥さんは子供たちを胸に抱えて、ご主人のほうはホウキを持って犬を駆除している。凹と小可愛はファンタに駆けつけて、凹は一所懸命頭突きしてファンタを起こしている。小可愛は横で鳴きばなし。ファンタは子供を守るため、不幸にも野良犬に噛まれて死んでしまった。幸い子供は運よく薬屋さんに引き取られた。おれが駆けつけた時には凹と小可愛は鳴きやまず、特に凹は犬が逃げ去った方向にジーっと恨めしげな目付きで睨んでる。彼は怒りで闘志が燃えてる!!

何日かした後、夜中の12時、久しぶりに「アォ~アォ~」と独特な鳴き声がした。この変てこな鳴き方にちなんで名前をつけたから、おれにはすぐ凹だと分かった。すぐ起き出して窓辺へ行って、校庭の物置の屋上に7~8匹の猫が集まっている。凹は乳牛親分のように群れの中に鎮座している。Mr.2番、臭嘴、小可愛、ピー蛋、カンキリと新メンバーたちが全員集めてる。校庭の警備員と一緒にいる野良犬たちは猫族のただならぬ雰囲気に怖じて尻尾を巻いて目をそらした。凹は猫たちを集めて犬族へ警告した。その日から市場と校庭には新たな親分が誕生したのである。

ここ何ヶ月の間に娘にずっと聞かれている。「パパ、約束のジジを探しに行ってくれた?」おれはいつも適当に「黒猫は少ないからな...」(実際には探してない)心の中では「おまえはインターネット出来ないし、そんな運よく黒猫にばったり出会えるもんか!!」とのらりくらりと言い逃れた。また子供だから、そのうち忘れるだろうと思った。しかしこんな会話は何ヶ月も続く上に、子供向けのチャンネルは『魔女の宅急便』ばっかりを繰り返し放送してるときた!!ホントにうんざりだ!!

おれには猫を飼うことはもうできないんだよ!?豬喵とのもつれはさて置き、ただ今の環境じゃ無理だと知っているからだ。おれんちは今、猫たちの休憩所みたいになってるし、とても飼える環境ではなくなった。それに近くには野良猫が多くてケンカ買ったり売られたりして...もう勘弁してほしい!!また娘は猫と遊びたいだけで、結局面倒を見るのはこのおれじゃねえか!?こんなシチメンドウくさいことやってられっか!?

2012年3月9日娘を連れて華山クリエーティブへ”ゲゲゲの鬼太郎”の展覧会を見に行った。あの日はいろいろなイベントが場外の広場にたくさんあって、すごくにぎやかだった。娘は楽しそうに大道芸人の芸を見入ってる。また時間も早いことだし、物まねと擬態をも見に行った。広場にはBGMに合わせて人間が風の表現をしたり、木を物まねしたり、いろいろあった。中には猫の物まねもいた。娘はそれを見ると「パパ、あの人、豬喵をまねてる」とたんに娘との約束を思い出して冷や汗掻いた。でもまあ、人間が扮しているだけで本当の猫じゃないから、セーフ!!と自分を慰めた。

娘にいろいろなパフォーマンスを説明し勉強してもらおうところ、娘は急に「パパ、見て!!」とあるテントに指差してる。そしておれを置いて、それに向けて走った。「こら!!ちょっと待て!!」

これって神様のイタズラ!?さっさと入ってしまえばよかったのに!?

娘を追いかけるに連れ『売買より譲渡 子猫に里親を』という横断幕がド~~ンと現れた!!しまった!!でももう間に合わない...おれはゆっくりに歩調を緩めて頭では急回転して今の状況を分析した。

「そうだ!!カゴは持ってないし、しかもちょうど黒猫がいるなんてありえない!?慌てるな!!とりあえず熱心に装って見るふりをしながら、その後は展覧会の時間だと言うて、会場に連れて行けばいいんだ!!」とシミュレーションした。よし!!冷静に臨機応変だ!!と心の中を整理してから、おれはゆっくりと近づけた。

娘:「パパ、見て!!」と興奮して4匹の黒い子猫を指差してる!!

マジ!?こんな偶然あり!?と驚いた。この時、突然背中から聞き覚えのある声がした。

Emily:「あれ?ニックさん!?」

これはあの自称「豬喵のゴッドマザー」じゃねえか!?

おれ:「あなたか~どうしてここに?おひさしぶり~」

Emily:「猫、飼いたくなったの?」

おれ:「いや!その...」

Emily:「うちの黒糖が生んだの!!全部黒糖の子供よ」

とおれの返事も待たずに、仲間に向かって大声で「みんな!!この人よ!!この人は豬喵の飼い主だよ。あのブログの!!」と叫んだ。それを聞き付けて2~3人のボランティアが来た。

A:「あなただったの!?あの猫ちゃんすごいね!!」

B:「ホントだ!ネズミ捕りもできる...」

C:「BLA BLA BLA...」何を言うたか、もう覚えてない。

おれは心の中で「冷静になれ!!まずは娘に子猫と一緒に遊ばせてから、その後時間だと言い聞かせて強引に連れて行こう!!」と算段してる。

娘:「パパ!!」

おれ:「何?」

娘:「この子が欲しい!!」とあるかわいい黒い子猫を指差してる。

娘の言葉で全員が静まり返った。おれは先のシミュレーションを思い出して「そうだ!!カゴはないんだ!!」と閃いた。

おれ:「そうか~でも今日カゴ持て来てないから、無理だよ」

娘:「でも...」

急にEmilyが話に割ってきて「カゴなら、持ってるよ!!新しいカゴをプレゼントするからね!!お嬢ちゃん~~」

あのな!!おまえはドラえもんか!?なんでカゴ持ってんだよ!?そんなら、どこでもドアもくれや!?いや!!ちがっ!!冷静に...冷静に...そっそうだ!!展覧会はまたなんだ!!展覧会という手が!!

おれ:「でも...鬼太郎を見に行くからねえ~~今度でいい?」

Emily:「あっ!!それは大丈夫よ!!行った後、取りに来ればいいの!!このイベントはそんなに早く終わらないの」

何なんだよ!?この二人の女は!?おれは焦ってEmilyに目顔を使ってメッセージを伝えた。

そしてゆっくりと娘に「○○ちゃん、子猫を飼うのは非常に大変なことだよ。遊ぶことだけを考えちゃダメだよ。子猫は大きくなるし、毎日面倒見なければならないし、それにパパと一緒に住んでないよね!?子猫がさびしくなるよ」

娘:「でも自分の猫が欲しいの!!自分のジジが欲しい!!」

おれ:「じゃさあ~~どうやって子猫の面倒を見る?毎日トイレの掃除も、餌やりも、いろいろ仕事があるよ」

娘:「パパと一緒に面倒見ればいいじゃん!!」と鼻先が早くも赤くなり始めてる。

おれ:「パパはイヤじゃないけど、子猫はね、子供のようで....」とまた話が終わってないのに、娘はしゃがんで顔を膝にうずめる。

娘は涙声で「だって約束したじゃん...」

にぎやかだった広場が一瞬に静まった。しゃがんでる女の子と途方にくれてる父親はいきなり広場の見せ物になった。ボランティアの人は一人一人遠慮して見ないようにしている。おれは手を伸ばして娘の服を引っ張ったら、娘は振りほどいて「パパが約束したもん...」しょうがなく娘が欲しがる子猫を見た。

その黒い子猫は三角ポーズを取って正座して真ん丸い目はおれを見つめてる。ちらと娘を見てから、手を子猫に差し伸べた。子猫はすぐ頭を寄ってきて、前足がおれの手を掴んだ。おれの手のひらに頭突きした。この瞬間、ずいぶんと忘れた感触が一気に蘇った。この感じは豬喵の時と一緒だ。柔らかくて気持ちよかった。子猫はおれが離れるのを恐れてるようにおれの手を掴んだまま。これがもし豬喵の場合なら、噛む時の前触れだった。しかし子猫は全身の力でスリスリと甘えてくる。おれはようやく分かった...子猫は娘を待ってるではなく、おれを待ってたんだ...

子供の頃、お爺ちゃんの家には狼犬がいた。名前は「COME HERE」。記憶の中ではおれとほぼ同じ高さだった。ずっと一緒にいて遊んでた。まるでおれたち三兄弟の大きなおもちゃみたいだった。かくれんぼうやら、お化け屋敷の探検やら、何をしてもずっと一緒だった。狼犬はおれの子供時代に楽しいことばかりもたらしてくれたことを思い出した。おれは泣いてる娘を見下ろして、もしも娘にも動物の友達がいたら、将来成長してきっといい思い出にだろうなぁ....


娘と一緒に暮らしていない後ろめたさと豬喵への想いがおれを折れた。

おれ:「○○ちゃん」

娘:「パパなんか知らない!!約束したのに」

おれ:「本当に面倒みるよね?」

娘はパーッと顔を上げて「見る!!ホントに見る!!」と立ち上がった。

おれ:「じゃ、展覧会が終わってから、また取りに来るね」

娘:「ホント!?パパ、ありがとう~~ありがとう~~」とおれの手を握ってぴょんぴょん飛び跳ねる。

結局、”鬼太郎”の展覧会はいったい何を展覧したのか、さっぱり分からなかった。娘は入っていて何分も経たないうちに出ようとした。こうして、Emily家の黒糖が生んだかわいい子猫がおれたちと一緒に帰ることになったのである。

家路のモノレールで、

おれ:「名前は決めてる?」

娘:「クロちゃん!!」

おれ:「犬じゃあるまいし...」

娘:「じゃ、プリン!!」

おれ:「甘くないのに...」

娘:「じゃ、ジジ!!」

おれ:「流行に乗るのはつまらないな...」

娘はおれの意味が分からなくて「じゃ、何の名前がいいの?パパ、考えてよ!!」

おれ:「真っ黒のクロスケに焦げてるからな...名前付けにくいね」

娘:「はっはは~何それ!?ご飯のおこげみたい~~パパ、おもしろい~~」

何秒が経って....なんかピ~~ンと閃き、親子そろって「オコゲ!!」と一緒に叫んだ。

原文:http://www.mobile01.com/topicdetail.php?f=290&t=3488979

 

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微力ですが、台湾の人気ネット小説を翻訳中です。

日本語は母語ではないため、おかしなところ多々あると思います。

ご遠慮なくご指導いただければ、うれしいです。

ありがとうございます。

2014/3/21 ただ今多忙のため、暫くは翻訳できません。ご報告を遅れてすみません。m(--)m

 

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